美カラダと栄養「炭水化物(糖質)」

炭水化物(糖質)の摂り方で理想の美カラダを目指す。

炭水化物は3大栄養素の中でも最も摂取する割合の多い栄養素であり、エネルギー源としては最も重要な栄養素とされています。

今は巷では糖質制限など様々なダイエット法が流行やっていますが、そもそも糖質についてどれぐらいの知識を持っていますか?

なんとなく炭水化物をとり過ぎると太りやすい、糖質を控えれば痩せやすいと思いがちですが、その糖質にはどんな種類があって、それぞれどんな役割を持っているのかをまとめていきたいと思います。

まず、炭水化物は大きく単糖類、二糖類、多糖類に分別されます。それぞれについて解説していきます。

①単糖類

単糖類は糖質の最小単位で、グルコース(ブドウ糖)、ガラクトース、フルクトース(果糖)などが代表的なものです。

その中でもグルコースは二糖類や多糖類などの多くを構成するベースとなっています。グルコースは血液中に最も多く含まれていて、血糖としてブドウ糖は直接のエネルギー源となっています。一部はグリコーゲンとして肝臓と筋肉に貯蔵され(約200~300g)、このブドウ糖が尿中に出てきた状態が糖尿病となります。

 

②二糖類

単糖類が2個結合したもので、代表的なものは蔗糖(砂糖の主成分で一般的には砂糖と言ってもよい)で、ブドウ糖と果糖が結合したもの(グルコース+フルクトース=スクロース)になり果実類に多く含まれています。

蔗糖を加水分解すると、ブドウ糖と果糖の混合物となり、これを転化糖といい、蔗糖よりも甘未が強くなります。

グルコースとガラクトースの結合したものを乳糖(ラクトース)と言います。自然界では哺乳動物の乳汁にのみ含まれている。人乳では7%、牛乳では4~5%程度含まれています。乳糖は水に溶けにくく、ほかの糖に比べると甘未はかなり弱く、乳児の重要なエネルギー源となっています。

また、グルコースが2分子結合したものを麦芽糖(マルトース)と言います。麦芽の中に含まれていることからこの名前がついています。水飴にはこの麦芽糖が約60%含まれていて、甘未の主成分となっています。

 

③多糖類

単糖類が多数結合したものを多糖類と言い、単一糖類が結合した単純多糖類と、2種類以上の糖やその他の成分が結合した複合多糖類があります。さらには消化性多糖類と、難消化性多糖類に分けられます。

でんぷんは多糖類の代表的なものであり、単純多糖類、消化性多糖類に属します。でんぷんというとジャガイモを想像する方も多いと思いますが、その正体はブドウ糖が沢山集まったものです。ブドウ糖が直線的につながっているアミロースと直線のところどころから枝分かれした状態でつながっているアミロペクチンの2種類からできています。

グリコーゲンも多糖類にあたります。ブドウ糖の結合体であり、構造的にはアミロペクチンに似ていますが、枝分かれがさらに多く複雑な構造になっています。肝臓や筋肉中に貯蔵されています。

セルロースはでんぷんと同じ単純多糖類であるが、難消化性多糖類になります。いわゆる食物繊維として人の酵素では消化できないためエネルギーの供給源にはなりません。構造としてはグルコースが直線的に結合したものになります。こんにゃくやしらたきに含まれるグルコマンナンやペクチンなどの複合多糖類もエネルギー源にはなりません。しかし、腸内環境を整えたり、低カロリー食品として注目されていたりと、食物繊維自体の生理作用は高いものがあります。

 

糖質の主要な役割としては体内で消化吸収され、代謝によりエネルギー源になります。

1gあたりで4kcalの熱量を持ち、砂糖に代表される糖類は吸収が速いため、エネルギー源としては優れた性質を持っています。

さらに糖質は、脂質の代謝に大きく関与しているため、適度に糖質をとることで脂質の代謝を促進してくれる働きを持っています。そのため糖質が不足してしまうと、タンパク質を消費することとなるだけでなく体タンパク質の合成も阻害されます。

要は筋肉をつけたい人や、体脂肪を落としたい人は糖質をとらないことが逆効果になってしまうということです。

糖質の適度な摂取は効率のいい運動をするためには欠かすことができないということです。

ただし、糖質の中でも、蔗糖と果糖は脂肪へ転換されやすいのでとり過ぎには注意が必要です。過剰摂取は脂質代謝異常や糖質代謝異常を引き起こす原因ともなります。

甘味は人間が好む味のため、食欲増進や疲労回復にも役立つとされています。

甘味の強さは蔗糖を基準(スコア100)として、蔗糖より甘味が高いのは果糖(スコア110~175)でブドウ糖(スコア50~70)は蔗糖よりも甘味は低いです。また甘味料として、現在ドリンクなどに使われているのはエリスリトール(スコア80)が多いと思います。甘味料は、吸収されてもほとんどが尿中に排泄されるのでエネルギー源としてはほぼ「0」です。

糖質の摂り方は気を付けさえすれば太らいないだけでなく、むしろ理想的な身体に近づけることができるはずです。

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