風邪は細菌?ウイルス?

風邪は細菌?ウイルス?その違いって知ってました?

冬と言えば風邪が定番の病気でしょう。その中でもインフルエンザは今年は猛威を振るっています。

そんな病気の元になる病原体で思い当たるものと言えば細菌やウイルスといったものが頭に浮かぶのではないでしょうか?

そんな細胞とウイルスは似てるようで大きく違うということに今回はスポットを当ててみましょう。

まず、細菌とウイルスは、人や動物に感染症を引き起こす微生物で、目にはほとんど見えないぐらい小さな生物のの代表格とも言えます。

この2つは、実はまったく異なる生物なのです。

ウイルスの感染が原因である病気は数多くあります。

有名なところでは「インフルエンザ」や「感染性胃腸炎(ノロウイルス)」、以前話題になった「デング熱」や「エボラ出血熱」、「MERS(中東呼吸器症候群)」などはすべてウイルスによる病気です。

一番身近な病気である「風邪(かぜ症候群)」も、実はそのほとんどはいくつかの種類のウイルスが鼻やのどに感染することによって起こります。

しかし、細菌の感染によっても多くの病気になります。

「肺炎球菌による肺炎」、「大腸菌による膀胱(ぼうこう)炎」、「サルモネラ菌による食中毒」、「溶連菌による咽頭(いんとう)炎」などなど、書ききれないほどの細菌感染の病気があります。

ただ、病気によってはちょっとややこしいのですが、ウイルスも肺炎や咽頭炎などを起こすことがあるので、○○ウイルスによるウイルス性肺炎、△△菌による細菌性肺炎、などと呼んで区別されています。

細菌はウイルスよりも数10倍〜100倍くらいサイズが大きいのですが、それだけではありません。

ちなみに細菌の大きさはは1㎛(マイクロメートル)前後になります。しかも微生物なんです。

1㎛(マイクロメートル)???

どれぐらいなの?

はい、マイクロメートルとは1mmの1000分の1の単位で、肉眼で見える範囲の10分の1(0.1mm)より小さいものです。

ウイルスはそれよりもはるかに小さい㎚(ナノメートル)という単位が使われます。1マイクロメートルのさらに1000分の1です。ナノマシンとか言われてるのはそれぐらい小さいんですよ。

細菌とウイルスの大きさの違いはわかりましたが、最も重要な違いは、細菌は自分の力で増殖することができるが、ウイルスは人や動物の細胞の中に入らなければ増えることができないという点です。

例えば、水にぬれたスポンジの中で細菌は増えますが、ウイルスはしばらくすると消えてしまいます。

さらに、もうひとつの重要な違いは、抗生物質(ペニシリンが有名ですかね)は細菌を破壊することはできるが、ウイルスには全く効かないという点です。

インフルエンザにはタミフルなどの薬がありますが、これは抗生物質ではないんですね。

抗インフルエンザウイルス薬という薬で、インフルエンザウイルスが人の身体の中で増えるのを抑える作用があります。だから、熱が下がったりとウイルスの活動を抑えてるだけなんです。

ウイルスに効く薬の種類は限られており、今のところノロウイルスやデング熱ウイルスなどに効く薬はありません。できたらノーベル賞もらえるのではないかと思います。

予防接種でいうワクチンは、無毒化したウイルスを体内に入れて免疫力を高め、実際に感染したときに急激にウイルスが増殖することを抑える役目があります。そのため人によっては少し症状が出ることもあるようです。

かぜ症候群の原因となるウイルスに効く薬もないので、自分の免疫力によって治すしかありません。体力レベルが高ければ治りも当然早くなります。

かぜ薬は、熱やのどの痛みや鼻水などの症状を和らげる働きがありますが、実際にはかぜのウイルスをやっつけてくれる訳ではなく症状を抑えているだけなのです。

そのため、休息と栄養が大事です。

特に睡眠不足は大敵です。

睡眠時間が取れてない人は十分に注意してください。

 

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